写真は、18日(日)に新天町で行われた『キッズまつり』です。 今日21日(水)は朝から会社でした。午後3時前から市役所議長室で執務を行いました。
テレビで、マンションの杭工事の欠陥がニュースになっています。姉歯事件以来のビッグな建築に関する事件です。 私は大学卒業後、東京本社の辰村組という中堅ゼネコンに入社しました。現在は南海辰村建設といいます。その建設会社で3年間、主に中低層(3階〜15階)マンションの建設現場の監督をやった経験があります。もちろん杭工事もありました。 今回の事件は、新聞やテレビでしかわかりませんが、ボーリングデーターよりも短い杭を施工したことが発覚したものと思われます。ニュースの解説者(野次馬的)も素人みたいですが、この事件はわざとではなく、ゼネコンの工事現場監督と下請け杭工事責任者がボーリングデーター通り掘削すれば起きていない欠陥です。杭の工事施工報告書の改ざんを見抜くことは難しいでしょう。しかし(現場打ち杭の場合)生コンの打設量で比較すればおかしいことはすぐわかります。 杭工事では、N値50と言われる支持地盤に杭径の長さ以上のくい込みが求められますが、地下の見えない部分であり、ベテランの杭の掘削工事者から「これ以上掘削できない」と言われれば「そうか」と思ってしまうのが、現場の若い現場監督です。 ベテランの現場監督になると、ボーリング柱状図通りの長さに達していない場合「そんなことはない。まだ掘れるはず」と言えるのですが。 先に述べた通り、地下の見えない部分の工事は慎重を要します。N値50に達するまでにN値20とか結構固い地盤層もあるし、それを突き抜けてもN値がいっきに10以下になることもあります。だからボーリング調査が重要です。(N値という専門用語については、別に調べてください。)
民主党政権では「コンクリートから人へ」ともっともらしい合言葉に国民は酔いました。それが原因かどうかわかりませんが、建築業界では人材が不足しています。 今回の事件も構造の専門知識が求められる事例です。マスコミは事件を起こさないことを求めますが、話は簡単です。企業に責任があることは事実ですが、現場の技術者レベルで防げる事件です。姉歯事件は設計段階の事件でしたが、今回は工事現場が原因です。特に泥まみれになる基礎工事では、建設会社の現場ではベテランではなく若い社員が使われます。 こんな重要な基礎工事なのに、その構造知識のある専門家が足りていない現場の人材不足が真っ先に浮かびます。 |
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