昨日と今日の写真は、建築家村野藤吾設計の八幡市民館です。階段の高さがとてもゆったりで上がりやすかったです。 南海トラフの移動による地震が震度7以上で、津波の高さが従来の予想の3倍に跳ね上がりました。あるかないか分かりませんが、想定外といわなくて済むような予想の大幅な修正です。 これから、この高さに対応して防災を施すとしたら大変な財政出動が必要です。大地震があるかないか、それははきりしませんが、予想が変わるというのは、どうもしっくりしません。これまで、大丈夫と思って家やビルを建てた人はどうなのでしょう。 地震学者が(東北大震災の津波の高さを予想できなかったように)責任を逃れるために、津波の基準を上げたようにも思えます。それはすなわち、これからの土木建築のコストに影響してきます。 建築に限って言えば、めったにない(一生に一度あるかないかのレベル)地震では、ある程度建物が破壊されることは想定しています。ただし、人命を守ることが前提で、崩壊や倒壊はさせないレベルの構造計算をします。それが経済設計というものです。経済設計の概念がなければ、構造設計者は必要ありません。いくらでもコストをかけて丈夫にすればいいわけですから。 この考え方に合わせると、めったにあるかないかの津波の高さを発表して国民の不安を煽るだけでなく、津波警報が出たときどこに逃げるか(水平避難よりも上下の避難)をもっと真剣に考えなければいけないのではないでしょうか。つまり、どんな高さの津波も完全には防げないのだから、逃げることが大事だと思うのです。原発で言えば、津波を想定した設備(排水ポンプなど)を整えることでしょう。 |
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